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山中 理誠 |
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平成27年1月11日、市の成人式を終えて一段落ついた夜、われわれ第54期の同窓会が開催された。
学芸高校を卒業してはや2年。これまで親しい友人たちとの集まりやクラス会などは幾度かあったものの、学年全体が一堂に会するのは今回が初めてである。会場には、卒業後も頻繁に顔を合わせる友人たちや、卒業以来久しぶりに再会する人たち、さらには中学時代、高校時代にお世話になった担任の先生方も来て下さり、150人を超える賑わいとなった。
乾杯が始まり、友人や先生方と懐かしい話や大学生活の話を肴に酒を飲んだ。ついこの間までは学ラン姿で先生にご迷惑をおかけしていた自分や友人たちが、フォーマルなスーツ姿で先生方と酒を飲んでいる情景は時の流れを感じさせるとともに、くすぐったいような奇妙な感覚でもあり嬉しくもある。周りも同じような心情なのか、思い出を残しておこうと写真を撮る者や、いつまでも楽しい時間に浸りたいと二次会の段取りを決める者が大勢いた。会場のはやまず、同窓会は最後の最後まで盛り上がり続け、幕を閉じた。
今回の同窓会で、自分は司会を務めさせてもらった。こういった役割は昔からよく任されていたのだが、大勢の人間を取り仕切るという事の大変さを改めて痛感した。それと同時に、自分なんかよりもっと大変だったであろう幹事の方々への感謝の気持ちが強く沸き起こった。初めての試みで、かつ自分を含め高知を離れ連絡先をつめない人が大勢いるにも関わらず、一から企画をし、こんなにも大勢の人を集め同窓会を大成功へと導いた彼女たちの苦労は並大抵のものではないし、なかなかできるものではない。
哲学者カントの言葉に「未成年状態とは、他人の指示を仰がなければ、自分の判断力を使うことができないことである」とあるが、その通りであり、ただ単に酒が飲め、たばこを吸えるだけでは「成年状態」とは言えない。幹事を務めた彼女たちのように「自分の意志と判断に責任をもって行動する」ことができてはじめて、大人としてふさわしい人柄になれるのだと考えさせられた。
改めて、幹事の皆さま、そして足を運んで下さった先生方ありがとうございました。時がたつにつれ、大学生活、就活、就職…とそれぞれが忙しくなり、今回のように大勢で集まることはなかなか難しくなっていくだろうが、5年後、10年後もいつまでも第54期全員で同窓会ができるように、学芸の名に誇りを持ち続け自分も尽力していきたい。そうしてつながりと伝統を継承していくことが、ささやかではあるが自分を受け入れてくれた友人や、常に気にかけサポートしてくれた先生方のいる愛すべきわが母校への恩返しになると考えている。 |
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